外資で働く(2)-日本企業との違い

物事には原則と例外があるので、一般化するのは危険なことを承知で、外資系と日本企業で働くことの違いを一覧表にしてみた。

詳細の解説は、これから順次ブログにて行う予定。

項目 外資系企業 日本の伝統的大企業
共通点 「ひと」が働いている
相違点 採用形態 中途採用主体 新卒採用主体
人材流動性 激しい、転職は当たり前。 比較的安定、新卒で入社した会社に定年までいることを漠然と期待。
人材育成 短期的視点(内部で育成するより外から人材を買う嫌いがある)               ※内部育成を軽視しているわけではないが人材流動性が激しいため。 長期的視点                       (内部ローテーション等)
雇用期間 本人の実力・意欲次第 長期雇用前提
人員調整 年間を通じて実施                (事業計画と個人のパフォーマンスに基づく) 平時はほとんど行わない。                (業績悪化の際に大量の希望退職・早期退職を実施)
雇用保障 あまり期待できない ある程度期待できる                   (会社業績安定が前提)
Engagement (個人差あり) (個人差あり)
忠誠心(Loyalty) 対仕事・職種 対会社                             (長期雇用への期待とセット)
命令系統 直属上司の命令系統に従う(Report toが誰であるかを常に意識する必要あり) 直属上司だけでなく、斜めや横のネットワークをフレキシブルに利用して仕事をする
評価・処遇 短期的(4半期~1年単位)評価と処遇(昇進・降格) 年功序列(順送り人事)
数字による評価を重視 数字的評価を含む総合評価(曖昧さは残る)
実力・成果主義(年齢は関係なし) 実力主義+年次管理(ある程度の期間は同期入社との競争になる)
給与水準 高め(ただしポジションによる) 中位(ただし、年次管理のため、職種・ポジション毎の賃金水準(市場価格)の概念がない)
福利厚生 手厚くない(給与での処遇中心) 充実
英語の必要性 必要                               (ただし幹部以外は英語ができなくてもある程度許容される場合あり) なし                            (海外事業部門等を除く)
オフィス環境 個人の机毎にパーテーションで仕切り執務環境を整えるのが一般的 大部屋主体
労働組合 会社による あり
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