2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

外資で働く(9)-ボーナス(STI)

大手の日系企業の年間ボーナスは月給の概ね4~5ヶ月分であるが、具体的水準は春闘で決まる。会社の支払い総源資を決めてから各人の配分を検討するプロセスであり、個人の給与からすっきりと支給額を計算できるケースは多くはなかろう。職能給に基づく等級…

外資で働く(8)-人材確保に関する課題

日本の伝統的な大企業と比較した場合、外資には優秀な日本人を確保する上での課題がある。経済産業省の第50回外資系企業動向調査(2016年調査)によれば、主な阻害要因は以下の項目とされている。 主要な項目について、以下に、簡単なコメントを記す。 1.…

新「会社人間」主義ー自分が成長したかどうかを確認する方法

会社に入って5年もすれば、それなりに仕事に自信がついてくる頃である。一般に、新入社員が入社5年目の先輩より仕事ができるということはないであろう。では、5年目と10年目ではどうか。10年目と15年目ではどうか。経験年数と共に職務遂行能力が向上して行く…

落ち着き

身近なところ、 自分から遠いところ、 各々で色々なことが起きる。 一喜一憂してもしようがない。 大事なのは落ち着きであり、ガツガツしないことである。 必要とされるなら、そこから召しが来るはずである。 落ち着いているならば救われ、穏やかにして信頼…

新「会社人間」主義ー年功制と時代

色々問題点を指摘してきたが、年功制が一般的に駄目なのではなく、1999年を中心にしたこの時代においては、不具合箇所が目立ってきたということである。 一般的に成果主義が是で、年功制が非というものではないと思う。年功制は既に長い時を経過し存続してい…

新「会社人間」主義ー年功制の問題点Ⅲ・・・「予測可能性」と能力の出し惜しみ

かなりの部分まで予測可能な制度・運用にしておくと、個人の能力発揮をセーブするマイナス効果が出てくる。「人間は、内在する自発的な理由がない限り、経済合理主義に従って活動するもの」との仮説に立てば、当然の帰結である。ものすごく頑張って成果を出…

新「会社人間」主義ー年功制の問題点Ⅱ・・・中高年齢者の非効率

日本の年齢別人口構成がピラミッド型だった高度成長期では、中高年齢者は会社の中において、功なり名を遂げた長老として衆目の尊敬と「名誉ある地位」を占めることができた。実際に頑張ったことに加え、高年齢者の人数が少なかったからである。 マイナス成長…

新「会社人間」主義ー年功制の問題点Ⅰ・・・市場競争原理から離れている

年功制は、何よりも内部の秩序を優先するシステムである。年次管理は、内部の人間を納得させるための交通整理の手段であった。先進他社に追いつくというような分かりやすく達成しやすい目的の為に、従業員一丸となって力を結集していく局面においては、これ…

新「会社人間」主義ー年功賃金制

資料出所:賃金・労務通信’97臨時増刊11月20日号のデータをグラフ化(縦軸は千円) 年功賃金制度は、長期にわたって従業員を激しい企業内部での競争に駆り立てる上で、大きな効果を上げてきた。 大企業のモデル年収で見れば、大卒初年度の年収300万円が50才…

新「会社人間」主義ー電産型賃金体系

戦前の身分制による賃金格差が解消されたのは、1946年の10月闘争によって成立した電産型賃金体系によってである。 「これは年齢と扶養家族数によって格付けされた生活保障給を中心として、これに労働の質・量に応じた賃金部分を加える方式であり、全体として…

外資で働く(7)-へんな英語

英語を母国語としない欧州系の企業に勤めているせいか、ときどき、違和感のある英語や文章構成に接することがある。 1.Dear○○から始まって、改行もせずに10行も文章が続く例: Dear○○, Enclosed is a packet of materials tobe used in revising, improvin…

ビジネスコミュニケーションとしての英語に関する誤解

多くの日本人には、ビジネスコミュニケーションとしての英語に関する誤解があるようである。外資系企業で働き、採用面接などを通じて感じたことを2-3、指摘しておく。 1.ビジネススキルの涵養がまず為すべきことである: 採用面接をしていると、海外の大…

外資で働く(6)-英語

日系企業に30年勤めた後、欧州系企業に転じて5年近くになる。 グローバルを標榜する日本企業の現実は(例外もあるだろうが)、英語のできない上司のサポートをさせられる英語人材が便利屋として消費され、出世のしにくい構造になっていると感じる。外資系…