日記

働き方改革

毎日決まった時間に出勤するパターンから解放されて、数日しか経っていないが、精神的な拘束感がなくなったインパクトは大きい。「自由」とはこういうことかと、恐るおそる実感する日々である。 今、官民一体(?)となって「働き方改革」を進めている。関連…

会社の看板を背負う?

今から数十年前、就職活動をしていた頃、訪問先の企業の人から「会社の看板を背負って仕事をしているから責任重大だ」と言われたことがある。当時は、「へえ、そんなものかなあ」と思ったが、今は、看板を背負っていると考えるのは幻想と思い上がりに過ぎな…

外国人の人材コンサルタントの特徴

日本の会社に勤めていたとき、採用のために全国の大学を飛び回っていた上司の人事課長から、「もらった名刺にその人の特徴を書いておくと、後で思い出すときに助かるよ」と言われ、以来、実践している。 現職の外資系企業での勤務も数日を残すのみとなり、名…

定年後の心象風景(その3)

前々回からの続きのブログである。 家族に働く姿を見せないで、会社に囲われ続けて時を過ごしても、家族からさほど評価されることはない・・・という趣旨のことを前回は書いた。幸い、筆者が子供の頃の父は家から歩いて3分の零細建材店で働いていたので、そ…

定年後の心象風景(その2)

前回に続いてのブログである。 定年後の世界に怯えるのは、(男は仕事、女は家庭という)古風な考え方をする日本男児に多いかもしれない。 そもそも、家族や身近な共同体を離れて、縁もゆかりもない人達と「会社」という組織で(無理やり)働かされる形態は…

外国人幹部とのコミュニケーションのやり方(その2)

前回のブログに続いてのトピックである。 別に幹部に限らなくても良いのだが、外国人のビジネスパースンと接する際に心しておくべきことをもう少々書いてみたい。 1.話題の引き出し:昼間の会議をこなすだけなら、仕事の話さえできればなんとかなるが、会…

外国人幹部とのコミュニケーションのやり方(その1)

日本企業であれ、外資系企業であれ、グローバル規模で事業を展開する企業で管理職ポジションに就く限りは、自社や他社の外国人幹部とコミュニケーションを取る機会を避けて通るわけにはいかないだろう。 その際に、最低限心得ておくべきことを、思いつくまま…

定年後の心象風景(その1)

「定年後」をテーマにした書物が売れている。 平均寿命が80歳を超える一方で、多くの日本企業の定年制は60歳のままであり、残りの20年をどう埋めていくかを悩むサラリーマン諸兄が多いからである。 より切実には、公的年金の受給開始年齢が65歳まで引き延ば…

外資系企業で働くー番外編その2

前回のブログの続きである。 一般に、外資系企業では人の入れ替わりが激しく、定年までの雇用慣行が定着しているところは多くないと思われる。幹部クラスの入れ替わりが激しく、社長や役員クラスが1~2年くらいで交代することもしばしばある。理由は端的に…

外資系企業で働くー番外編その1

昨年11月に労働新聞社より上梓した拙著、「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」がAmazonで見る限り、継続的に売れているようである。外資系に限らず、会社で働くことについて、人事的な視点で真面目に(?)書かれた本は意外に…

いい加減な採用エージェント

採用に関わる仕事を長年しており、また自身も求職活動をすることがあることから、多くの人材紹介エージェントと付き合ってきた。 素晴らしいエージェント(コンサルタント)はもちろんいる。求人側企業の人材ニーズをきちんと掘り下げて把握し、求職者のニー…

笑顔でいることの価値

中規模外資系企業に職を得て6年が経った。日本の伝統的な大企業とは違うカルチャーの中で新鮮な経験をさせてもらったが、概して、常識的で良い人が多かったことに感謝している。挨拶がきちんとできる人ばかりであった。 ただ、ごくまれにではあるが、笑顔が…

傾聴ができれば、それで良いのか?

「だれでも、聞くには早く、語るにはおそく、怒るにはおそいようにしなさい。」 ヤコブ1:19 聖書を読むまでもなく、人の話をしっかり聞くこと(傾聴)が、円滑なコミュニケーションに必須であることは周知の事実である。他人の話を遮ってしゃべりまくる…

発売開始から1ヶ月経過、拙著「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」

拙著、「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」が発売開始後1ヶ月経ちましたが、オアゾ丸善様で面陳列にしていただきました。これから会社で働こうとする方や、働くことに悩んでいる方々の、生き抜くヒントになることを願ってい…

「外資系企業で働く」が労政時報WEBサイトのBOOK REVIEWに載りました

拙著、「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」が、労政時報WEBサイトのBOOK REVIEWに掲載されました。 以下、紹介文です。 ■ 本書は、就職活動中の学生や転職を考えている人たちに向けて、外資系企業への入社・転職から会社生活…

拙著、「外資系企業で働く」が販売開始されました

拙著、「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」が書店で販売開始されました。以下の画像は、丸善オアゾ本店(11月27日)

効果的なOJT

20代後半から30代前半にかけて、採用担当をした。インターネットのない時代だから深夜まで学生に勧誘の電話をすることも多かったが、職務の一つとして、全国の高専の就職担当教授に求人依頼に行くことがあった。出張後に面会記録を定型の報告書(当時は手書…

Fine tuning

弦楽器を演奏する前にやらなければならない作業に、"tuning"(チューニング、調弦、調律)がある。ギターを例にとれば、6弦の各々の音が正しい高さになっているかどうかをチェックし、糸巻をいじって調整する作業である。 正しいチューニングは、素晴らしい…

「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」を上梓

労働新聞社から、2冊目の本となる「外資系企業で働くー人事から見た日本企業との違いと生き抜く知恵」を今月27日に上梓予定です。 筆者の外資系企業と日本企業での人事の経験をベースに、両社の共通点と違いを紹介するだけでなく、外資系企業にまつわるイメ…

Next Step

6年前の今頃、前の会社に早期退職を申し出たときに以下のようなブログを書いた。 「・・・表面的には色々なことがあった30年間の会社生活だったが、どんな環境に置かれても"happy go lucky"と感じられる自分と、どこか醒めて自らを観察している自分がいた…

見たいものしか見ない

今の会社に勤め始めてから6年目になる。 運河の近くに立つ高層ビルの最上階に位置し、水しぶきを上げるモーターボートやレインボーブリッジ等、休憩室(キャンティーン)から見る眺めはなかなかのものである。 先日、コーヒーを入れながらふと窓の外を見ると…

外資で働く(36)-外資系は簡単に解雇するのか?

解雇とは、会社と労働者の結んだ労働契約を、会社側の意思で一方的に終了させることであるが、外資系企業では従業員を簡単に解雇できるというのは本当か? 社労士として客観的にジャッジすれば、これは都市伝説と言わざるを得ない。 前のトピックで触れた通…

AIと仕事

2014年、オックスフォード大学准教授のマイケル・A・オズボーンとカール・ベネディクト・フライが発表した論文『雇用の未来』は、世界的な議論を巻き起こした。AI(人工知能)の進歩に伴い、スーパーなどのレジ係やレストランの案内係、ホテルの受付、スポー…

外資で働く(35)-電子メール(24時間戦うべきか?)

日々、世界各地の外国人従業員と電子メールやテレカンあるいはFace to faceでコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくスリルと醍醐味を味わってしまうと、古色蒼然で窮屈な日本企業の文化に戻ることはできないとも感じる。 スリルは、外国人と英文メ…

外資で働く(34)-どこまでイエスマンを演じれば良いか

サラリーマンをやっていく上で、上司との関係ほど難しいものはないかもしれない。 外資系企業では、直属上司が自らの処遇に及ぼす影響が強いので、日本企業に居るとき以上に上司の顔色を窺うことに気を遣う。事実、採用面接で過去の転職理由を聞くと、上司が…

外資で働く(33)-従業員紹介制度(Employee Referral Program)

外資系企業の採用では、採用エージェント利用以外の有力な手段として、従業員の紹介によるものがある。新卒採用を基本とする日本の大企業では考えにくいことかもしれないが、中途入社が主体の外資系企業では、過去に一緒に仕事をした人の中で良い人材がいれ…

外資で働く(32)-社内イントラネット

外資系企業では、社員向けのグローバル共通のイントラネットを覗くことができる。 提供される内容は、世界中の社員が共有しておくべきニュースや情報で、たとえば以下のようなものにある。 ・CEOによるビデオメッセージ ・業績に関する速報 ・グループ内幹部…

外資で働く(31)-Dress Code

服装規定(dresscode)とは、さまざまな場所、機会、行事や催し物の場面で、その場面で然るべきとされる服装のルールをいう。 保守的な日本の大企業に勤務する場合に、服装規程(Dress Code)を意識することはほとんどないだろう。 新規学卒入社後の集合研修…

外資で働く(30)-Grand Parent Principle

外資系企業に入社して気づいたのは、処遇制度の基本的な考え方は日本企業とそれほど変わらないということだった。日本で事業を行い、優秀な日本人を惹きつける為には、退職金のような長期的インセンティブが必要だし、短期的成果に報いるボーナスも必要だか…

外資で働く(29)-Drama Queen

外資系企業に来てから、"Drama Queen"(または、"Drama King")なるものの存在を知った。 "Drama Queen"とは、「ドラマのヒロインのように芝居がかった行動を取る人、物事に対してオーバーリアクションを取る人、些細な 事柄をさも大事のように誇張して語る人…