2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

新「会社人間主義」-貢献と報酬の長期収支勘定(その2)

このカーブの理論的説明には、「成果と報酬の長期収支勘定が釣り合うように設計されている。」と考えるのがもっとも説得的であるように思われる。 「勤続や年齢に応じて上昇する年功賃金制度について理論的な説明はいくつかある。その代表的なものはいわゆる…

新「会社人間主義」-貢献と報酬の長期収支勘定(その1)

報酬とは、会社の成果をどうやって従業員に配分するかという問題である。数人で興した会社であれば、お互いが納得できるなら、人数割にしようが2:1:1などの比率で決めようが問題はない。お互い顔が知れた範囲で力量も分かるから、納得ずくで配分するこ…

日本におけるキリスト教ークリスチャンとは何か?

13年前に洗礼を受け、毎日曜日にプロテスタント教会に通っている。 きっかけは、子供の日曜学校のおかげで教会と繋がりができた家内だった。誘われるままに私も通うようになり、家内が決心したときに一緒に洗礼を受けた。 さて、「クリスチャン」とは何であ…

外資で働く(5)-賃金

外資と日本企業では、賃金制度や運用に大きな違いがある。これまでの経験から、ポイントをまとめてみる。 1.職務給的考え方が基本である: 日本の企業では、「職能給」即ち、能力に応じて上がっていく「属人給」賃金が主流であるが、元々は勤続年数をベー…

新「会社人間」主義ー目標管理制度

最近脚光を浴びている目標管理は古くて新しい手法である。我が国の経営学のブームのきっかけを作ったドラッカー(P.F.Drucker)は、「目標による管理」について、1950年代に以下のように述べている。 今、企業が必要としているのは、個々人の力と責任とに広…

新「会社人間」主義ー自己評価と他人評価のギャップ

成果主義賃金を熱望する人は、そうなれば自分の収入は上がると思っている。現実にはそうではない。一部の人は大いに上がるであろうが、上がらない人と下がる人の合計の方が多いであろう。そもそも、人間は自分というものがかわいい生き物であるから、自分の…

新「会社人間」主義ー日本の会社の人事労務制度

経営効率と、ゆとりある個人生活は両立するに越したことはないが、そうでない場合も多い。日本の大会社で採っている人事労務諸制度について簡単な検証表を掲げてみる。詳しい説明はそれぞれの箇所で触れることにする。 (新「会社人間」主義ー私の考える「ホ…

Make A Break!

(2012年11月30日・・・早期退職を申し出たときの日記から) Days like that really seemed to make the wheel stop. On the surface it was jolly and happy go lucky; time passing like a sticky dream. But underneath it was fatalistic, premonitory, …

早期退職

(以下の日記は2012年12月15日に書いたものをそのまま載せている。) 早期退職の申告を上長にしてから2週間ほど経過した。 辞めると決めてから、周囲の景色は若干違って見えるものの、それほどの感慨はない。在籍出向した会社を含めると3つの会社で働いた…

ありのままにーSee how still and beautiful everything is

若い頃、Henry Millerの『Tropic of Capricorn(南回帰線)』をむさぼり読んだ。 その中に、夜、側溝に落ちているキャベツを拾って眺めながら世界の美しさに感動するという、映画の一シーンのような描写がある。 日用の糧を得るため雑事に追われていると、自…

やる気が出ない日には

暑い日が続いたりして、何となくやる気がおきないときは、元気の出る言葉を眺めて、内なる炎に火をつけよう。 Eleanor Roosevelt said, "If you identify the fear, look at it and then gotoward it...then it will disappear" Action is the cure for fear…

新「会社人間」主義ー成長の方程式

あなたは、会社生活で自分に何を付加していくつもりだろうか。長くいるつもりなら、成長する手だてを考えなければ損である。 会社の中で個人が成長するということは、自分の仕事において立派な成果が出せるようなプロになるということであるけれども、成果は…

挫折経験と成長-"Cheeseburgers"より

"I remember vividly the last time I cried."で始まるBob Greene の Cutという小品を久しぶりに読んだ(Cheeseburgers: Kodansha English Libraryより)。 12歳の時にバスケットボールチームの選手リストからはずされた(Cut)回想に始まり、成功者にはそうい…

平安の祈り

「神様 私にお与え下さい 変えられないものを受け入れる落ち着きを 変えられるものを変える勇気を そしてその2つを見分ける賢さを THE SERENITY PRAYER God grant me the serenity to accept the things I cannot change, courage to change the things I c…

新「会社人間」主義ー会社に民主主義は必要か

まず、自分に対する評価が不公平だと言って嘆く前に、会社というところに民主主義が必要かどうかを考えてみる必要がある。 会社というものは従業員の為だけにあるわけではないし、従業員にとっても会社生活が世界の全てではない。近代市民社会に当然要求され…

新「会社人間」主義ー日本的雇用慣行の特徴

日本的雇用慣行の特徴として常々指摘されるのは、 a.終身雇用(長期雇用) b.年功序列賃金 c.企業別組合 の3つである。これらは、元々は近代的大企業において技能・職務の標準化・細分化・専門化が進展することに伴い、基幹労働者が不足する状況の中で、企…

外資で働く(4)-オフィスの風景

勤務先の外資系企業の東京本社には、スウェーデン人、ニュージーランド人、モンゴル人が勤務している。もっとも、グローバル本社から出向者(Expatriate)として赴任してくる場合を除けば、外資系企業に外国人が勤務することは必要条件ではない。日本市場で日…

外資で働く(3)-外国人幹部による採用面接

外資系企業で幹部人材を採用する場合、グローバル本社や地域本部の外国人幹部との面接が必須のプロセスとなる。きちんと事前準備をせずにこの面接をパスするのは、日本語で日本の大企業の採用面接をパスするより数段難しいと思わされる出来事があった。 英語…