<女性社員>なぜ「入社2年目」で管理職志向を失うのかという記事に接して

本日、インターネットで、「女性は「入社2年目」で管理職になる意欲を失う-」という毎日新聞配信による記事を見て、「日本はいまだにこれか?」と思った。

以下、まずは記事の抜粋である。
・・・独立行政法人が先月、こんな調査結果を発表した。入社1年目に「管理職を目指す」と答えていたのに2年目でその意欲を失う女性の割合が、男性の倍に上るという。女性活躍推進の時代に、なぜ女性の意欲はそがれてしまうのか。日本で初めての女性リーダー向け雑誌「日経EW」(現在は休刊)の元編集長で淑徳大教授の野村浩子さんに17人分のアンケート結果を読んでもらった。「身近に感じられる女性管理職のロールモデルがいればたった1年でも管理職を目指す意欲が湧くし、いなければ逆に意欲が失われる。女性のロールモデルの存在の大きさを改めて痛感する結果です」と野村さんは語る。・・・管理職の9割は男性、といわれる日本で、女性管理職は希少な存在だ。つまり男性の前には多様なロールモデルが存在しやすいが、女性にとってはそうではない。
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筆者は、今は外資系に勤務しているので、男女の管理職登用については日本企業ほどの差別感を感じることはないし、優秀な女性管理職も何人かいるので救われているとは思う。しかし、当社のSweden本社に先月出張してグローバルHRミーティングに参加してみると、世界の人事部門の幹部の8割は女性であり、それが全く違和感なく機能している現実と日本の違いを感じないわけにはいかない。日立グループに勤務していたときの経験でもグローバルのHR管理職の8割程度がやはり女性だった。

理由は、前掲記事の野村教授の分析にある通り、日本では女性管理職のロールモデルがまだ少ないせいだろうと思う。あと10年から20年もすれば、女性管理職の比率は少なくとも3割から4割くらいになっているのではないかと予言したい。
もし、そうならなかったとすれば、男優位の社会構造に胡坐をかく日本男児の腐った根性とそれを容認する社会通念が継続した結果ということになるが、日本男児がそこまで腐っていないことを信じたい。

(写真:Sweden Gothenburgの町の風景)

(ここに記載した文章は全て筆者のオリジナルであり、事前の承諾なき無断転載を固く禁じます。)