外国人の人材コンサルタントの特徴

日本の会社に勤めていたとき、採用のために全国の大学を飛び回っていた上司の人事課長から、「もらった名刺にその人の特徴を書いておくと、後で思い出すときに助かるよ」と言われ、以来、実践している。

現職の外資系企業での勤務も数日を残すのみとなり、名刺を整理していると外国人の人材紹介コンサルタントのものが多数出てきた。書き込みがしてあるので、個人情報に配慮して紹介する。

1.長身、カナダ人、20代後半、フィリピーノと結婚。10代に名古屋に居住していた。
2.米国人(サンフランシスコ出身)、日本在住十数年、日本のW大学卒業、日本人妻。
3.英国人(ロンドン近郊出身)、日本在住十数年、日本人妻。
4.温厚な米国人、米国航空会社の日本支店で十数年勤務歴あり、日本人妻。
5.見た目はごついが話しやすい
スコットランド人、日本在住十数年、日本人妻。

見てお分かりの通り、在日年数が10年前後と長く、日本人妻を持っている例が多い。概して人当たりは良く、生真面目な日本人との初対面での応対方法も心得ている(例:日本語の自己紹介により、安心させる)。

英語圏の有能な外国人の就職先として、人材紹介コンサルタントは報酬も高額であり、落ち着いて所帯を持って仕事をするには良い選択肢なのであろう。

だが大切なのは人格である。「採用」という仕事を通じて知り合った彼らとどこまで気脈を通じることができたかは定かではないが、この人は信頼できると思った人はいる。

一方で、人材を紹介した直後に、別のエージェントに転職し平気な顔をしてコンタクトをしてくる者もいる。成功報酬のエージェントには、採用者の年収の3割以上を支払うことになるから、ある意味、おいしい商売である。それまで培ったクライアント企業や採用担当者とのコネを利用して、エージェントを転々としながらコンタクトしてくる輩もいるが、狡さが透けて見え、筆者は信用しない・・・要するに自分に与えられる成功報酬がほしいだけなのだろう・・・サラリーマンである以上、報酬にこだわるのは当然ではあるが、大切な「人財」を紹介する仕事に対する誠実さや高潔さを期待するのは、古い日本人的な考え方なのだろうか?