新卒一括採用と中途採用

2022年春闘がスタートした。本日(2月3日)付けの読売新聞に、経団連の大橋徹二副会長のコメントが載っていた。「・・・日本型雇用は、新卒一括採用や年功型賃金などを特徴とするが、決して悪い制度ではなかった。そのおかげで日本の若年層の失業率が他国に比べて格段に低いのは間違いない。ただ、グローバル化やデジタル化が進む中、(職務内容や求める能力を明確化する)ジョブ型雇用も取り入れ、専門家やアイディアにたけた人と一緒に働くことも必要だ・・・」

 

日本型雇用システムを基軸として、部分的にジョブ型雇用も取り入れるという考え方のようだが、ジョブ型雇用の前提条件は職務毎の要件を明確にした「職務記述書(Job Description)」を全てのポジションについて整備することである。日本の大企業で「職務記述書(JD)」をきちんと準備している会社がどれほどあるだろうか? このようなインフラ整備の労力を惜しんだまま、新規一括採用が王道で、中途採用(=ジョブ型)は空席ポジションを埋める急場しのぎや、均一すぎる会社のカルチャーを変えるカンフル剤程度にしか捉えない考え方に陥らないことを切に願うものである。

 


経団連タイムズ寄稿「日本型雇用システムの将来展望(第4回)」
https://suzukit-syaroshi.jimdofree.com/2020/05/22/%E7%B5%8C%E5%9B%A3%E9%80%A3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%BA%E5%AF%84%E7%A8%BF-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9E%8B%E9%9B%87%E7%94%A8%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%B0%86%E6%9D%A5%E5%B1%95%E6%9C%9B-%EF%BC%94/


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