挫折経験と成長-"Cheeseburgers"より

"I remember vividly the last time I cried."で始まるBob Greene Cutという小品を久しぶりに読んだ(Cheeseburgers: Kodansha English Libraryより)

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歳の時にバスケットボールチームの選手リストからはずされた(Cut)回想に始まり、成功者にはそういう挫折体験をしている人が多いという例を淡々と綴っている。

「"Large proportion of successful men share that same memory-the memory of being cut from a sports team as a boy."
成功した人の多くは、少年時代にスポーツチームのメンバーからはずされた経験を持っている。

"When you're that age, you're looking for someone to tell you you're okay.Your sense of self-esteem is just being formed. And what that experience that baseball season did was make me think that perhaps I wasn't okay."
10代の頃は、「それでいいぞー」と言ってくれる人を探すものだ。自尊心が形成されつつある時期なのだ。その野球シーズンの経験のせいで私はどうやら自分はダメなんじゃないかと考えてしまったのだ。」


世の中で成功している人には、こういう挫折経験をバネとして、がむしゃらに頑張って成功したケースが多いようだ。

「"Those of us who went through something like that always know that we have to catch the ball. We'd rather die than have the ball fall at our feet."
"Once that fire is started in us, it never gets extinguished, until we die or have heart attacks or something."

このような挫折経験をした人は、野球のボールをしっかり捕らえなければならないといつも思っている。ボールを落とすくらいなら死んだ方がましだと。
一度このような炎が心の中に燃えると、心臓麻痺や何かで逝ってしまうまでこの炎が消えることはないのだ。」

わが身には、この小品の一言一言が胸に響く。

小5の春、木から飛び降り損なって右腕を複雑骨折し、手術後腕がまっすぐに伸びなくなった。機能訓練を数年続けたが無駄だった。中学は英語部でお茶を濁した。正確なレシーブができずに周りに迷惑をかけてしまうバレーボールの授業がいやでたまらなかったが、クラスメートに腕が伸びないからとはっきり言う勇気もなし。
高校で一念発起、男なら球技、と始めたハンドボール部だが、焦っては敵のゴールにシュートしてしまうレベルで1年で退部。大学では、強くなるぞと入った少林寺拳法部も1年で退部(もっともその後入った音楽サークルだけは続き、今でも教会でベースを弾いている)。

中学から大学まで8年間もバスケットを続け部長まで務めた家内の精神力には頭が上がらないが、迷わずに決められたことをやり続けられるタイプの人間が不思議でもある。

一種の飢餓感を埋めるべく頑張るのは、人生のエネルギーにはなるが、やりすぎて体をこわしたり、達成できないことで更に落ち込んでしまっては元も子もない。ほどほどが重要だ。今日一歩でも二歩でも進めば、明日はまたやってくる。

この世に生を受けて生かされている恵みに感謝して、今日も一日、心に平安を持って過ごしたい。

You are precious to me.
You are honored, and I love you.
わたしの目には、あなたは高価で尊い
わたしはあなたを愛している
イザヤ書434